第28回受賞発表会
2016/12/17
 
 第28回受賞発表会と記念パーティーは2016年12月17日、東京・お茶の水の連合会館に80名が参加して行われ、受賞された2団体1個人の皆さんが講演しました。各受賞者には、正賞として多田謡子の著作「私の敵が見えてきた」と副賞20万円が贈られました。
 本年度の受賞発表会は、昨年度の受賞者である山城博治さんが高江ヘリパッド建設阻止闘争の現場で不当逮捕、起訴されて長期投獄中に、名護市の海岸にオスプレイが墜落するという緊迫した状況のもとで開かれました。発表会では、参加者全員で山城さん釈放に向けた檄布をつくり、山城さん釈放に向けた会場カンパ44,298円とともに本年度受賞者の沖縄平和市民連絡会・高里鈴代さんに手渡されました。
 講演要旨は、後日発行予定の、ニュースレター第11号に掲載します。受賞理由は別紙をご覧下さい。

● 東京拘置所のそばで死刑について考える会    (死刑廃止運動)
 10名を超える大勢の仲間で参加してくださったそばの会からは、4名の方が、死刑廃止のため20年間続けてきた綾瀬駅前での月1回のビラまきをはじめとする活動について、それぞれの思いを話していただきました。
 死刑囚と繋がりをつくるため現金を差し入れる活動を続けているという報告では、検閲で真っ黒になった獄中からの礼状が多数紹介されて、死刑囚を、生きながら「なき者」にしようとする国家権力と、それに抗い、何とか生者どおしの交流を実現しようとするそばの会の執念を知ることができました。

● 篠原弘典さん         (反原発の闘い)
 篠原弘典さんは1970年に女川原発に反対する漁民の総決起集会に参加して以降、46年間にわたって原発に反対してきた経過を詳しく述べました。1970年代、金と権力の力で漁業権を放棄させようとする国と東北電力に対して、女川の漁民たちは幾度となく立ち上がり押し返しながら原発を阻止できませんでした。東日本大震災は福島原発事故を起こすとともに、女川町の大半が破壊されました。篠原さんたちは原発で分断され自由に物が言えなくなった女川をもう一度風通しのいいまちにするためにがんばっていますが、今回の受賞が地元で報道されることによって、再度女川原発問題を考える機運が起こっているとのべました。

●  沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会
            (反基地・平和のための闘い)
 普天間基地の県外移転を求める沖縄の島ぐるみの闘いの中で、平和市民連絡会は辺野古新基地反対闘争と高江ヘリパッド建設阻止闘争の双方で、現地への大型バスによる動員と現地での闘いの双方に頑張っています。会を代表して参加してくださった高里鈴代さんは、権力は、山城博治さんをリーダーとみなして逮捕、投獄し、闘いを押さえつけようとしているが、平和市民連絡会に集まったすべての団体、個人の力を合わせ、一歩も引かずに勝利する決意を述べました。